--
──神様の隣席は空いているとされています。
そして、そこに座る事が許されるのは “μ (ミュー)” だけなのです──
「世界は滅亡する」
なんて言い残した予言者は大昔からたくさんいましたけれど、誰も彼もがお騒がせの山師ばかりでした。
けれど、今よりほんの少しだけ先の “現代”。 予言は真実となってしまいました。
本当にやってきた世界の終わりに、人々は為す術もなかったのです。
しかし、私たちを救ってくださったお方がおられました。
“ 神様 ”。
予言と同じように誰もがまともに信じてもいなかった神様が、この世界をお救いくださったのです。
そうして注目されるようになったのが、ここ 『聖ソルイルナ学園』。
ここでは “μ” という存在が神様によって選ばれます。
“μ” とは “空席である神様の隣席に座る資格を得た、その耳元に願いを囁く権利を有する者” であり、そうして世界を救うようにお願いしてくださったのも “μ” なのです。
──そこに私のお嬢様がご入学を望まれたことから、この物語は始まります──
--
2011年07月29日発売です。