戯画さんより『彼女(あのコ)はオレからはなれない』
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「先輩のことがずっと好きでした! 私と付き合ってください!」
学園の中庭で突然の告白。
目の前には頬を紅潮させながら、今にも泣き出しそうな瞳で返答を待つ可愛い女の子。
そんな彼女に両手を広げて頷くと、ふたりで熱い抱擁を交わし、互いに愛を囁き合う。
――顔も名前も知らない、無関係 な男女ふたりが。
「……これが世に言うリア充ってやつなのか」
転校初日の昼休み、たまたま告白現場に居合わせてしまった中庭の隅。
気付かれないよう植木の陰に隠れ、俺は空に向かって呟く。
「そこのふたり…… そんなに、羨ましい……?」
すると、同じように植木の陰で小さくなっている女子学生と目が合う。
整った顔を赤くしながら、決意したような顔で彼女はこう言った。
「……だったら…… 私が、キミをリア充にしてあげる……」
――わけがわからなかった。
だが、その言葉がすべてのきっかけ。 なぜか俺の周りに、アレな感じな女の子たちが集まってしまった。
しかし実際にリア充になるには、どうすればいい? 友達を作って、遊びまくる? やっぱり女の子といちゃラブればいいのか?
というかそもそも俺たちに、そんなことができる……のか?
青い空がまぶしいこの季節。 俺と、彼女たちとの、リア充を目指す日常が始まる――
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リア充がリアルが充実しているという意味ならば、私もきっとリア充だ。
2012年09月28日発売です。