たぬきそふとさんより『隣りのぷ~さん』
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早稲田伊知朗(わせだ いちろう)は自暴自棄になっていた。
会社をリストラされ、失業保険も切れた。 残った貯金も、あと2ヵ月もすれば尽きるだろう。
死を覚悟した俺の脳裏に浮かんだのは、唯一微笑みかけてくれた女の子のこと。
そう、通勤の時にいつも見かけた、ミニバイクの女の子のことだ。
「死ぬ前に、あの子のパンツが見たい……」
そう思い立った俺は、その子のパンツを覗こうと、いつも出会う道路に寝そべった。
しかし、見えたのはパンツじゃなくて、ミニバイクのタイヤだった。 そう、俺は轢かれてしまったのだ。
しばらくして気がつくと、目の前には可愛い女の子がいて俺を見つめていた。
「えっと、俺って誰だっけ?」
「ええええっっっ!」
こうして、俺はミニバイクの女の子・華野梨咲子(はなの りさこ)ちゃんの家に連れてこられ、居候することになったのだった。
ミニバイクの女の子、長女の梨咲子ちゃん。
いつもツンツンしてる、二女の美咲ちゃん。
無邪気でかわいい、三女の楓花ちゃん。
三姉妹の家で主夫をしながら過ごす生活。 女の子に囲まれ、そして頼られる毎日。
初めて見つけた自分の居場所。
こんな幸せな日々が続けばいいなぁと思っていたのだが、そうもいかなくて……。
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2012年12月21日発売です。